コラム

屋根塗装の時期は?依頼する前に覚えておきたい知識を解説

屋根塗装の時期は?依頼する前に覚えておきたい知識を解説

屋根塗装を行う時期は、屋根材の性質や劣化状況に合わせて決めるとよいでしょう。ひび割れやサビなどが見られれば、屋根塗装を行うべきタイミングである可能性が高いため、屋根の状態を把握する必要があります。

本記事では、屋根材別の屋根塗装を行うべき最適な時期や目安をご紹介します。そのほか、塗装の種類や流れ、業者に依頼するときのポイント、屋根塗装でよくある質問をお伝えするので、屋根塗装を検討している方はぜひ参考にしてください。

屋根塗装の最適な時期

いつ屋根塗装を行うべきかわからないとき、屋根材別の最適なメンテナンス時期を参考にしましょう。ここでは、屋根塗装の最適な時期について、屋根材の種類ごとにメンテナンスの目安や耐用年数をご紹介します。

スレート

スレート屋根は、玄昌石を薄い板状に加工して重ねて設置される屋根材です。日本で多く見られる屋根材であり、コロニアルやカラーベストとも呼ばれています。屋根材のなかでは軽量で安価で取り扱われており、耐震性にも優れていることから人気です。

スレート屋根の耐用年数は20年ほどですが、屋根塗装の最適な時期は7年〜8年ほどです。年月が経つにつれ耐水性や防水性が劣り、色あせやコケが発生するケースが多く見られます。

そのほか、割れたり欠けたりする破損や、強風で屋根がずれたり飛んでいったりするケースもあります。記録的な台風が発生したあとは念のため点検してもらい、災害が起こらなくても7年〜8年のタイミングでメンテナンスするとよいでしょう。

トタン

トタン屋根は、薄い亜鉛メッキ鋼板でつくられた素材を重ねている屋根材です。軽量で施工しやすく耐震性に優れていますが、近年の住宅ではあまり見かけられなくなっています。

トタン屋根の耐用年数は30年ほどで、屋根塗装の最適な時期は7年〜10年ほどです。金属製の屋根材なのでサビが発生しやすく、サビを放置すると腐食が急速に進んでしまいます。屋根材自体が劣化すると、葺き替えの必要性が高まり、メンテナンス費用が高くなります。

また、トタン屋根の塗料の劣化により、白い粉が生じるチョーキング現象が起こるケースがあるでしょう。表面に触れたときに白い粉が付いていれば、塗料の劣化が進んでいる証拠です。

セメント瓦

セメント瓦は、セメントと川砂でできた瓦です。防火性やデザイン性に優れていますが、防水性や衝撃性に乏しいデメリットがあります。

セメント瓦の耐用年数は30年ほどで、屋根塗装の最適な時期は10年〜15年ほどです。トタン屋根と同じように、セメント瓦もチョーキング現象が起こるので、定期的なメンテナンスを行う必要があります。

一般的なスレート屋根と比較すると、セメント瓦のほうが耐用年数が長く、屋根塗装の頻度も少ないです。

ガルバリウム鋼板

ガルバリウム鋼板は、アルミ亜鉛合金メッキ鋼板でつくられた屋根材です。トタン屋根と同じく金属素材でできていますが、アルミを加えて構成されているので、耐久性に優れています。軽量で薄い素材であるものの、頑丈で耐震性にも優れている点が特徴です。

ガルバリウム鋼板の耐用年数は30年ほどで、屋根塗装の最適な時期は10年〜20年ほどです。金属製なので、サビによる劣化に注意する必要があります。トタン屋根よりもサビにくいですが、少しのサビでも放置すると屋根材全体の劣化につながるおそれがあります。

また、表面の傷に生じる赤サビ、高温多湿地域で生じる白サビなど、サビが発生する原因はさまざまです。小さな傷からサビが広がるケースもあるので、屋根の隅々までチェックしてもらうとよいでしょう。

粘土瓦

粘土瓦は、天然の粘土でつくられた屋根材です。日本瓦やいぶし瓦、陶器瓦などとも呼ばれており、ほかの屋根材と比べると重さがあるのが特徴です。

粘土瓦の耐用年数は50年以上で、定期的なメンテナンスは必要ありません。屋根材自体の劣化はなくても、漆喰部分が損傷や劣化しているケースがあります。屋根塗装の必要はなくても、漆喰部分をチェックする必要があります。

また、粘土瓦は重量があるので、家への負担が大きく、地震によりズレたり落ちたりするおそれがあるでしょう。災害時の被害を抑えるためにも、粘土瓦が正しい位置にあるかを定期的に確認してもらうことも大切です。

屋根塗装を行う目安

屋根塗装の時期は?依頼する前に覚えておきたい知識を解説【屋根塗装を行う目安】

屋根材ごとのメンテナンスのタイミングを迎える前に、屋根塗装を行ったほうがよいケースがあります。ここでは、どのような劣化状況があれば屋根塗装を行うべきか、6つの目安について解説します。

ひび割れ

屋根のひび割れはサビや雨漏りの原因になり、スレート屋根やセメント瓦、粘土瓦で発生しやすいです。車の通過や地震によって地面が揺れることで、屋根に振動が伝わってひび割れが生じるケースがあります。

地面の揺れだけではなく、防水性の低下もひび割れが生じる原因のひとつです。防水性が低下すると、雨が降るたびに屋根材が水を含み、冬の冷気による凍結や夏の強い日差しによってひび割れが生じるおそれがあります。

コケやカビ

屋根のコケやカビは、見た目が不衛生になるだけではなく、悪臭を放ち近隣にも悪影響を及ぼすケースがあります。高圧洗浄で除去できる場合がありますが、落とせなかった場合は屋根塗装を検討する必要があるでしょう。

粘土瓦でコケやカビが発生しやすいですが、風とおりや日当たりがよい屋根でも生じるケースがあります。この場合、塗料の防水性の低下、屋根材への水分の侵入が原因だと考えられます。

サビ

屋根のサビは、トタン屋根やガルバリウム鋼板などの金属製の屋根材で生じやすいです。屋根が腐食した状態であり、放置して劣化状況が進行すると、屋根に穴があいてしまうおそれがあります。

経年劣化により屋根の保護機能が低下すると、屋根の表面についた水分と酸素が酸化して、サビの原因となってしまいます。さまざまな種類のサビがありますが、屋根でよく見られるサビは赤サビに該当します。

また、屋根塗装を行う際、サビを除去しなければ作業できません。サビの範囲が広いほど作業の手間がかかるので、費用も高くなる傾向にあります。

色あせ

屋根の色あせは、もとの色からくすんで変色した状態です。スレート屋根やトタン屋根、セメント瓦など、塗装している屋根材で生じる可能性があります。

屋根の色あせの原因は、塗膜の劣化です。屋根の劣化としては初期症状ですが、そのまま放置すると屋根の腐敗が進行して、雨漏りにつながるおそれがあります。

そのため、色あせを発見したときは、屋根が劣化しはじめているサインととらえ、早めに対処するとよいでしょう。定期的に屋根塗装すれば劣化を防げるだけではなく、見た目もきれいに保てます。

塗膜の剥がれ

塗膜の剥がれは、屋根の経年劣化や施工不良で生じる可能性があります。色あせと同じように、スレート屋根やトタン屋根、セメント瓦など、塗装している幅広い屋根材で起こり得る状態です。

前回の塗装時に、十分に塗料を乾かさずに重ね塗りしたり、梅雨時期で乾きづらかったりすると、塗膜が剥がれやすくなります。塗装してから十分に期間が経っていないのにも関わらず、塗膜の剥がれが生じた場合は、こうした施工不良が原因と考えられるでしょう。

塗膜が剥がれた箇所から雨水が侵入すると、室内で雨漏り被害が発生するおそれがあります。塗膜剥がれの規模が大きくなると、雨漏り被害も拡大して、建物の倒壊につながるリスクもあります。

屋根材の破損

屋根材の破損は、雨漏りや漆喰部分の劣化、瓦の破損などです。どの屋根材でも発生するおそれがあり、なかでも耐久性が低い屋根材や、スレート屋根で起こりやすいです。

屋根材が破損している状態では、屋根塗装ができません。そのため、塗装する前に、屋根材を補修したり部品を交換したりする必要があります。

また、漆喰部分の劣化は、カビやコケ、漆喰の剥がれなどが挙げられます。漆喰が剥がれると、内側の葺き土が露出して水を吸収してしまい、劣化が進行して屋根の破損につながるおそれがあるでしょう。

屋根塗装を依頼できる業者のなかには、屋根材の破損の修繕までは行えないところがあります。屋根塗装業者とは別の業者に依頼しなければいけないケースがあるので、スケジュール調整が必要です。

屋根塗装の種類

屋根塗装で使う塗料の種類によって、費用や耐用年数などが異なります。屋根塗装を依頼するときは、どの塗料にするか決める必要があるので、各塗料の特徴を把握しておきましょう。ここでは、屋根塗装で用いられる主な塗料の種類を4つご紹介します。

ウレタン塗料

ウレタン塗料は、密着性や伸縮性に優れている塗料です。さまざまな種類の塗料のなかでは安価で取り扱われているので、費用を抑えたい方におすすめです。

仕上がり時に光沢が出やすく、リーズナブルな価格で高級感を出せるメリットがあります。しかし紫外線に弱く、耐用年数は8年〜10年ほどと寿命は短いです。

ウレタン塗料の費用は、1㎡あたり1,500円〜2,500円ほどです。屋根全体だと25万円ほどが相場となります。

シリコン塗料

シリコン塗料は、耐久性と費用のバランスが取れた塗料であり、費用を抑えながらも耐久性も重視したい方におすすめです。シリコン塗料には、水性塗料と油性塗料の2種類があります。

水を混ぜたシリコン塗料が水性塗料で、シンナーを混ぜたシリコン塗料が油性塗料です。油性塗料のほうが強度がありますが、塗装中に強い臭いが生じるデメリットがあります。耐久性の高い水性塗料もあるので、油性塗料の使用は少なくなっています。

シリコン塗料のなかでもグレードがありますが、メンテナンスの時期は10年が目安です。シリコン塗料の費用は、1㎡あたり2,000円〜3,500円ほどです。屋根全体だと35万円〜45万円ほどが相場となっています。

フッ素塗料

フッ素塗料は、耐久性や耐熱性、防汚性に優れている塗料です。汚れやほこりが付着しにくいので、メンテナンスの手間や頻度を減らしたい方に適しています。

ウレタン塗料やシリコン塗料よりも耐久性が高いので、耐用年数は15年〜20年ほどと長いです。費用は1㎡あたり4,000円〜5,000円ほどで、屋根全体だと50万円〜70万円ほどが相場となっています。

無機塗料

無機塗料は、ウレタン塗料やフッ素系塗料などに石・ガラスなどの無機物を混ぜた塗料です。ベースとなる塗料の種類によって性能の高さが異なりますが、基本的に耐久性や防汚性が高い傾向にあります。

耐用年数は20年〜25年と長いですが、施工には高い技術が求められるほど、取り扱いが困難です。そのため、無機塗料で屋根塗装を依頼したい場合は、無機塗料の扱いに慣れている信頼できる業者を探す必要があります。

費用は1㎡あたり4,000円〜5,000円ほど、屋根全体だと70万円ほどが相場です。ほかの塗料と比べると費用が高い傾向にありますが、寿命の長さを重視したい方におすすめです。

屋根塗装の流れ

屋根塗装を検討している方は、スムーズに進めるためにも、事前に流れを把握しておきましょう。ここでは、屋根塗装を業者に依頼してから完了までの流れを8つのステップに分けて解説します。

1.近隣挨拶

屋根塗装を業者に依頼したら、まずは屋根塗装を実施することを近隣住民に伝えておく必要があります。近隣住民への挨拶は、施工日の10日〜1週間前を目安に行うとよいでしょう。

業者の担当者のみで挨拶する場合がありますが、近隣住民とのトラブルを防ぐためにも、施主本人も同行して挨拶することがポイントです。業者の担当者とのスケジュールが合わないときは、施主のみが先に挨拶を済ませておいてもよいでしょう。

近隣挨拶では、施工中に騒音や塗料の臭いなどで迷惑をかけてしまう旨を伝えます。そのほか、施工日のスケジュール、業者名と連絡先なども伝えておくと、近隣住民からの理解を得やすいです。

近隣挨拶を行う際、両隣と前後、斜め向かいの住宅には伝えておきましょう。少なくとも屋根塗装で発生する騒音や臭いの影響を及ぼすおそれがある住宅には、事前に挨拶しておくのがマナーとなっています。

また、現場確認と近隣挨拶を同日に行うケースがあります。現場確認では作業で邪魔になるものがないかも確認されるので、現場確認から近隣挨拶までスムーズに済ませられるように、事前に邪魔になるものは避けておくとよいでしょう。

2.足場の設置

屋根塗装の作業に入る前に、屋根に上るための足場を設置します。屋根のみを塗装する場合でも外壁にも足場を設置しなければいけないケースがあるので、外壁付近で動かせるものは避けておくとスムーズです。

足場を設置する際、塗装業者とは別の業者に委託する場合があります。出入りする関係者の人数を把握しておきたいときは、足場の設置はどの業者が担当するのか、事前に確認しておくとよいでしょう。

また、足場を組むときは大きな音がなり、騒音により近隣に迷惑をかけてしまいます。足場を設置する時間帯は、少しでも近隣への迷惑を軽減するために、通勤通学で家を留守にしていることが多い9時ごろ〜17時ごろの間に済ませられるようスケジュールを組むことがポイントです。

3.洗浄

屋根塗装を行う前に、屋根に付いている汚れやコケ、剥がれかけの塗料などを洗浄で除去する必要があります。洗浄を丁寧に行うことで、よりきれいに仕上がり、塗料の寿命も伸びるメリットがあります。

屋根を洗浄するときは、室内に洗浄水が侵入しないように、ドアや窓をしっかり締めておきましょう。小さいお子さんがいる家庭では、作業中にドアや窓を開けないように注意する必要があります。

また、屋根の洗浄は、高圧洗浄でさまざまな汚れを落とします。汚れで見えなかった破損や劣化部分が見えるようになるので、洗浄は屋根塗装の工程のなかでも大切な作業です。

4.下地調整

下地調整では、洗浄後に落とし切れなかった汚れや剥がれかけの塗装を除去したり、劣化や破損部分を補修したりします。下地調整は、下地処理や下地補修とも呼ばれています。

洗浄後に下地調整を入念に行うと、よりきれいに仕上がり、新たな塗料の寿命を伸ばせる可能性があるでしょう。ただし、屋根材の種類や劣化状態によっては、行うべき下地調整が異なり、費用が高くなるケースがあります。

屋根に釘が使用されていると釘の処理を行ったり、屋根材自体が劣化していると部品を交換したりする場合があります。下地処理は基本的に1日で完結しますが、作業範囲が広ければ2日以上かかるケースがあるでしょう。

5.養生

屋根塗装の際、塗料がほかの箇所に飛び散らないように、養生シートを覆う作業を行います。屋根のみを塗装する場合は、外壁に塗料が垂れないように、外壁全体に養生シートを覆う必要があります。

そのほか、外壁のドアや窓、室外機にもしなければいけません。天窓がある家では、屋根の窓にも養生シートを覆う必要があり、作業中に室内に塗料が侵入しないように注意する必要があります。

また、エアレススプレーや万能ガンなどで吹き付け塗装する場合は、塗料が飛散しやすいです。近隣との距離が近い場合は、適切な塗装方法で対応してくれる業者を探しましょう。

6.塗装

養生が完了したら、下塗り・中塗り・上塗りの3ステップに分けて塗装していきます。下塗りは、屋根の状態を整えて、中塗りする塗料との密着性を高めるのが目的です。中塗りは上塗りする塗料との密着性を高め、上塗りは仕上げの工程となります。

3つのステップに分けて塗ることで、屋根塗装のムラを防げます。ムラが発生すると箇所によって耐久性の違いが現れてしまうので、最低でも3度は重ね塗りしているか、工程を事前にチェックしておくとよいでしょう。

各ステップで塗り終わったら、塗料を十分に乾燥させるための時間が必要です。十分に乾かさなければ、塗料の性能が十分に発揮されません。下塗りから上塗りまで各ステップ1日ほどかかると考えられるため、塗装の工程のみで3日以上はかかると把握しておきましょう。

また、ただ塗装するだけではなく、下塗り後または上塗り後に、屋根材同士で隙間を空けるために縁切りを行います。この縁切りにより、雨水を屋根材の下から外に逃がすことができます。

7.完了検査

完了検査とは、塗装が完了してから施主も立ち会って仕上がりを確認する工程です。具体的には、ムラ・塗り残し・汚れ・傷などがないか、依頼どおりの色に仕上がっているか、などのポイントを確認します。

施主は足場を上って屋根で直接確認できないので、業者に写真を撮ってもらってから確認するのが一般的です。不備があれば、すぐに指摘して対応してもらう必要があります。

足場を解体してから不備を指摘しても、屋根に登って作業するのが難しいので、すぐに対応してもらえないケースがあります。今後のトラブルや再塗装の費用を避けるためにも、入念なチェックが重要です。

8.足場の解体

完了検査が済んだら、足場を解体し、養生シートを外します。塗装業者とは別の足場業者に委託している場合は、足場業者も現場を出入りします。金属パーツを外して片付ける作業なので、大きな音が発生しやすいです。

塗装業者も、塗装で使った道具などを片付けて完了です。屋根塗装が完了したら保証書が発行される場合は、忘れずに受け取りましょう。

また、施工完了後に、定期点検が行われるかも確認しておく必要があります。具体的には、屋根塗装の不具合の有無や劣化の進行状況を確認します。定期点検のタイミングは、業者によって異なりますが、一般的には施工完了から1か月後です。

屋根塗装を依頼する際のポイント

屋根塗装を業者に依頼する際、施工中の過ごし方や近隣とのトラブルで後悔しないために、ポイントを押さえておく必要があります。ここでは、屋根塗装を依頼するときのポイントを5つご紹介します。

塗料の臭いに気をつける

屋根塗装で用いる塗料は独特な臭いがするので、施工中の異臭でトラブルに発展するケースがあるでしょう。塗料の臭いが原因で近隣トラブルにつながるおそれがあるので、施工前の近隣挨拶の際には、臭いについて伝えておく必要があります。

施工中に室内で過ごす場合は、窓やドアを開けないようにしましょう。臭いが心配な方は、テープで隙間を塞いだり、日中でもカーテンを閉めたりするなど、工夫することがポイントです。

また、塗料の種類によっては、臭いを抑えられるものがあります。水性塗料は比較的臭いが少ないですが、よく使われる塗料は臭いが強い溶剤系塗料です。また、屋根の劣化状況によっては、水性塗料が使えないケースがあります。

洗濯物を干すための対策を考える

屋根塗装中は、洗浄による水や塗料が飛び散ったり、塗料の臭いが広がったりします。普段どおり室外に洗濯物を干すと、洗浄水や塗料で洗濯物が汚れたり、洗濯物に臭いが付いたりするおそれがあるでしょう。

施工中の洗濯物は、室内干しにする、コインランドリーを利用する、洗濯機の乾燥機能や浴室乾燥機で乾かす、などの対策を考えておく必要があります。洗濯物の扱いは、近隣にも伝えておかなければいけません。

また、物干し竿の設置位置によっては、作業の邪魔になるケースがあります。作業前の現場確認のときに、動かしたほうがよいものを聞いておき、作業がはじまる前に避けておきましょう。

塗装業者の実績を確認する

どの業者に屋根塗装を依頼しようか迷ったときは、業者の実績を確認しましょう。施工実績が豊富な業者は、屋根塗装に関する技術や知識を十分に培っている可能性が高いです。

これまでの対応件数が多ければ、さまざまな状況下での実績数が多いともとらえられます。たとえば、屋根の損傷が激しいときの塗装や、近隣との距離が近いときの塗装などにも対応してきたといえます。

実績が豊富な業者のなかでも、希望する塗料を取り扱っているところを選ぶこともポイントです。とくに、無機塗料は取り扱いが難しいので、希望する塗料での実績が多いかも確認しましょう。

外壁塗装と一緒に依頼することを検討する

屋根塗装を検討している方は、外壁塗装と一緒に依頼したほうが、コストを抑えられる可能性があります。将来的に外壁塗装を行う場合、屋根塗装と別々に依頼すると、足場の設置や解体をそれぞれ2度行わなくてはいけません。

屋根塗装と外壁塗装を一緒に行えば、足場の設置と解体がそれぞれ1度で済むので、足場代を節約できます。外壁塗装も行う場合、外壁全体に養生シートを覆う手間も省けるので、養生シート代や作業代も抑えられるでしょう。

また、屋根塗装と外壁塗装を並行して行えるので、総合的にかかる作業時間を短縮できます。騒音や塗料の臭いなどで近隣に迷惑をかける期間も短く抑えられ、近隣住民への配慮にもつながります。

屋根と外壁の塗装を一緒に依頼したいときは、どちらにも対応している業者を探しましょう。ひとつの業者で屋根塗装と外壁塗装が完結するので、複数業者に依頼する手間やスケジュール調整が省けます。

アフターサービスの内容を確認する

屋根塗装の完了後は、期間が経つにつれ塗装が剥がれたり、ムラや塗り残しを発見したりするケースがあります。施工後の問題に対応してもらうために、アフターサービスが充実しているか確認しましょう。

アフターサービスが充実していれば、施工完了日から期間があいても、再塗装に対応してもらえる可能性があります。不具合に気づけないまま放置してしまうケースがあるので、定期点検やメンテナンスを行ってくれる業者がおすすめです。

ただし、業者や塗料の種類によっては、アフターサービスが受けられる期間や内容が異なります。長期的な付き合いを考慮して、長い期間サポートしてくれる業者を選ぶとよいでしょう。

塗板瓦屋では、5・7・10年保証に加え、工事中の対人対物の損害補償対策もついています。施工料金はこちらからご覧ください。

屋根塗装に関するQ&A

屋根塗装を依頼する前に、疑問に思っていることを解決し、少しでも不安を払拭しておきましょう。ここでは、屋根塗装でよくある質問と回答をご紹介します。

費用相場はいくら?

屋根塗装の費用は、一般的な戸建て住宅で40万円からが相場です。ただし、屋根塗装にかかる費用は、屋根塗装の面積、使用する塗料の種類、下地補修の範囲や内容などによって変動します。

相場よりも大幅に費用がかかるケースもあるので、事前に見積もりしてもらうことが大切です。洗浄してから補修しなければいけない部分が見つかれば、見積もり金額よりも高くなる可能性があります。

必要な日数はどのくらい?

屋根塗装にかかる日数は、1週間ほどです。下地調整や塗装の範囲によって、作業にかかる時間が増える可能性があります。想定外のひび割れの補修や部品交換などが必要になれば、その分日数は伸びてしまうでしょう。

また、雨や雪が降れば作業が止まってしまうので、想定よりも遅れる可能性があります。スムーズに進めたい場合は、天気も考慮しながら予定を組む必要があります。

補助金は使える?

自治体の制度によっては、屋根塗装で補助金を使うことが可能です。たとえば、東京都23区では、省エネリフォームやヒートアイランド化現象防止を目的に、遮熱塗料での屋根塗装を行った住宅に対して補助金を交付しています。

塗料の種類に関わらず補助金制度を提供している自治体もありますが、子育て世代や多世代同居のためのリフォーム、地元業者への依頼によるリフォームなど、条件が定められています。まずは、補助金制度を扱っているか、各自治体の情報を確認しましょう。

まとめ

屋根塗装は、屋根材別の耐用年数や劣化状態などを参考に、タイミングを見極めることが大切です。小さなカビやサビなどを放置すると、屋根材の破損や雨漏りにつながるおそれがあるので、早い段階で対応する必要があります。

屋根塗装を依頼する際、取り扱っている塗料の種類やアフターサービスの内容、実績などを確認しましょう。自分に合った業者選びのために、複数社に見積もりを依頼することがポイントです。

塗鈑瓦屋は、社員全員が職人の塗装・板金・瓦屋です。お客様の大事なお住まいを安心かつお得に守るために、職人の目線から本当に必要な施工だけをご提案いたします。屋根のメンテナンスをご検討中の方は、ぜひお問い合わせください。